こんにちは。yaichiです。
唐突ですが,モノが入ってきません!
納期がまったく見えない!
モノがなくてどうして製品つくることができるのだろうか。いや,できない。反語。
私は製造業の会社に勤めている会社員です。
職種としては間接業務で,モノの調達から物流,生産工程をみて,最終製品の販売まで全体を通して陣頭指揮を執る部署です。
もちろん一人ですべてを担っているのではなく,部署の中で担当が細分化されています。
部署を一つのチームとして,工場としての機能を円滑にするための調整器官といった感じですね。
そんな部署の一人として日々社畜活動に従事しているのですが,特にここ最近モノが入手困難になっているのを肌で感じています。
もともと生産が増えており,キャパをアップさせてきていたのですが,ここに来て調達が追い付かなくなってきました。
この”モノ不足”は世界的なトレンドで,製造業の会社の多くは頭を悩ませているかと思います。
そしてこの大きなトレンドは対企業だけの問題にとどまらず,各個人の家計にも確実に影響が出始めているのです。
世界的な物価上昇の波
米国労働省が10月13日に発表した2021年9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.4%上昇、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は4.0%上昇となった。8月はそれぞれ5.3%、4.0%で、消費者物価指数、コア指数ともに前月からほぼ横ばいだった。前月比では消費者物価指数、コア指数それぞれ0.4%、0.2%上昇と、前月の伸び(それぞれ0.3%、0.1%上昇)をわずかに上回った。
モノが不足すれば,そのモノの価格は上昇します。
欲しいと思う人が大勢いるのに,モノ自体の数に限りがある状況では取り合いになって,高いお金を払ってでも手に入れたいという人が増えることになります。
需要と供給の関係から自然な流れですね。
弊社でもモノが手に入らないので,追加料金を支払ってでも納期を早めてもらったり,割高であっても複数の商社を経由してモノを市場から調達したりと,あの手この手で物資をかき集めています。
当然,普段通り製作するより材料費は割高になり,コストは増加します。
粗利率は悪化するのですが,そんなこと言ってられないというのが実情です。
このように考えてモノをかき集める企業が増えれば,自然な流れでモノの価格は上昇します。
そして材料費が上昇した分は,その製品を購入する次のお客さんに転嫁されていきます。
正確に言えば転嫁できる企業とできない企業があって,そこが企業として一つ分水嶺になるのですが,今はいったん置いておきます。
最終的にこの連鎖的な物価上昇の影響を引き受けるのはだれでしょうか?
もちろん最終消費者である私たち個人の家計ですね。
・・ほんと勘弁して。
物価上昇が与える家計への影響
例の一つとして原油価格の高騰がわかりやすく,家計への影響も大きいです。
これは原油先物価格の1年間の推移です。
わかりやすい右肩上がりで,1年前に35ドル程度だったところから,現在は82ドルを超えるところまで2倍以上の値上がりを見せています。
原油価格はモノを運ぶ運送費に対してモロに影響を与えます。
また企業だけではなく,ガソリン価格や光熱費など個人の財布にも直接影響を与えます。
特にこれから冬になるので,暖房費はまさに死活問題になりかねません。
運送費や原材料費が値上がりした分,私たち最終消費者が購入するものが値上がりするうえ,
ガソリンや灯油など原材料費の値上がりも,家計にダイレクトアタックかましてきます。
このような状況下で私たちはどう立ち回ればいいのでしょうか?
貯金だけでは対応できない
こつこつ貯金をして今100万円を貯められたとします。
それは素晴らしいことで,貯められた100万円にももちろん価値があるし,貯めることができた日々の生活習慣にも大きな価値があります。
でも,モノの価格が上がっていく環境下では,相対的に貯金の価値が目減りしていってしまいます。
私が学生のころは,100万円あれば新車で軽自動車を諸々込みで購入できました。
今は新車だとちょっと足が出るから中古車を視野に入れるくらいの印象です。
これからは100万円では車は買えない,という時代になっていくのだと思います。
貯金をしているだけでは,そのお金で買えるものが将来少しずつ少なくなっていってしまいます。
これが購買力の低下ということですね。
では,具体的に私たちはどうすればいいのでしょうか。
回答はシンプルで,価値が目減りしないものを持つか価値が上がるものを持つかです。
価値が目減りしないものとしては,ゴールドのような貴金属が代表格です。
貴金属は埋蔵量がほぼ決まっており,毎年の採掘量も少ないため価値が下がりにくいのですね。
最近ではビットコインなどの暗号資産も,デジタルゴールドと呼ばれて価値が目減りしにくいものとして人気を集めています。
価値が上がるものとしては,株式や債券が代表格です。
株式や債券はそれを発行している企業(一部政府機関や自治体)の価値が上がることで,株価や債券価格が上がります。
年間1億円の利益を上げる企業が,3年後に年間3億円の利益を上げる企業になれば,企業自体の価値が上がり,株価も上がります。
さらに5年後には年間5億円の利益を上げる予想が立てば,爆上げ待ったなしです。
インフレにより少しずつモノの価値が上がり,お金の価値が下がっていく今の時代を乗り切るためには,貯金だけではなく投資をすることがとても大切だと思います。
貯金通帳の数字は変わらなくても,その数字の意味するところは変わっていきます。
それも静かに。
どうせ価値が変わってしまうのであれば,いい方向に変わっていくものを持ちたいと思うのであれば,投資について学び始めてみるといいのではないかと思います。
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