こんにちは。yaichiです。
先日,好きなことで生きていくよりも好きなことを活かして生きていく方がおすすめ!という記事を書きました。
もちろんその考えに変更はないのですが,ネットニュースを見ていると「好き」を貫き通してえらいところへ行ってしまった女性を目にしました。
彼女,カラーヌワット・タリンさんはタイ出身の女性で,源氏物語の大ファン。
源氏物語の古典文字を翻訳するために,AIがくずし字を認識して翻訳してくれるスマホアプリを開発しました。
その実績をかわれて,晴れて先日Google合同会社AI開発部門Brainチームの一員としてスカウトされたとのことです。
いろいろ情報が多すぎて整理できないのですが・・。とりあえず,すげーっす。
源氏物語。高校時代に勉強しましたが,古文の中で難易度高いやつ設定でした。
センター試験にはほとんど採用されず,採用された年は古典の平均点が下がったとか。
・・今はセンター試験ってなくなったんでしたっけ?やばい,年がばれる。
好きの一念,岩をも穿つ
確かに、彼女自身が言うとおり、運は良かった。多くの場面で彼女は恵まれていたと言える。しかし、本当にそれだけなのか。
「負けず嫌いなところはありますが、それだけではないですね。1つ言えることは古典や写本が『好き』ということです。たぶん、本自体が『好き』なんだと思います。博物館に行っても文字があるものには興味が湧きますが、文字がないものはさほど興味が湧きません」
彼女は源氏物語が好き!という一念で,外国の(彼女はタイ出身)古典文学をAIに学習させ,日本人ですら今ではほぼ誰も読めない文字を識別,翻訳できるアプリを開発しました。
そしてAI研究の総本山,Googleへ入社と。
まさに好きなことで突き抜けたいい実例だと思います。
では,私たちは彼女の偉業から何を学ぶことができるのでしょうか?
彼女の行動,考え方のうち,何か真似できることはあるのでしょうか?
私は彼女の,好きとできるの掛け合わせこそ,注目するべきことだと思います。
彼女は日本の古典文学が好きで,特に源氏物語の大ファンでした。
それだけであれば一人で源氏物語を読みふけって楽しむだけでも満足だったと思います。
そして源氏物語を好きで読んでいるだけであれば,このようなサクセスストーリーの主人公になることもなかったでしょう。
日本好きで古典文学が読める珍しい外国人,とちょっと話題になってそれまでだと思います。
でも,源氏物語が好きという気持ちと,AIのプログラミングができるというスキルが掛け合わさることで,この物語の主人公が誕生しました。
一人で好きなことをして楽しむというフェーズから,社会に対して無二の価値を提供するというフェーズに移行したのですね。
好きなことをして生きていく,から,好きなことを活かして生きていく,という転換が彼女の成功から学べる重要な教訓だと思います。
好きこそものの上手なれ
しかし,プログラミングのスキルが最初から高いレベルで備わっていたわけではなかったようです。
子どものころに父親の影響で勉強したことがある程度で,翻訳のAIプログラムをつくろうと考えた時点では10年以上のブランクがありました。
それからプログラムについて必死で勉強して,最終的にアプリを完成させました。
好きとできるを掛け合わせる,と言ってもできることのスキルレベルは,決して最初から高いものが必要なわけではないです。
もちろん彼女のスキルは最終的にアプリを完成させるレベルですので,高くないわけがないのですが,
一番大事なのは諦めず続けられるだけの動機づけ,好きというモチベーションです。
好きこそものの上手なれ。
私もとても好きな言葉ですが,好きなことであれば自然と上手にできるようになるよ,ってことです。
好きという気持ちがまず先にあって,上手にできるようになるのはその次のステップなのです。
好きなことをして生きていくのはとても魅力的で,憧れます。
でもそれだけが好きを貫く道ではありません。
少し視点をずらして,好きなことを活かせる,できることを磨く。好きなことを活かせるから頑張れる。
こういう視点を一段上に上げる工夫をすることで,視野がぐっと広がるのではないでしょうか。
好きとできるを掛け合わせてえらいところまで駆け抜けた,彼女の生き方を参考に自分の生き方を考えてみたいと思います。
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